

お父さんから
借りてきたような
いや
もっと古いかも
お父さんが若かった頃に
見せてもらった
写真の中とか
古い映画の中とか
記憶を探ってみても
鮮明な映像よりも
かすかな香り...
くらいしかわからない
知ってはいるけれど
もう手には入らないような

「こんなジャケット着てた時代があったんだ」
こっそりクローゼットを覗いた時
そこには知らない父の顔が存在していて
タイムスリップしたような感覚でした。
ツイードのジャケットなんて
もう着ているところは見たことなくて
なんとなく
"懐かしさ" だけがそこにポツンとあるようで
その時はなんだか切なさだけが残りました。

何歳からか記憶は曖昧ですが
"ファッション" というものを意識しだした頃
雑誌で見ては、
同じような洋服が、どこで売っているのか足で探して(そんな時代でした)
海外の映画を見ては
煌びやかな女優さんの衣装に憧れて
ストリートファッションのスナップでは
個性や自由さがリアルで眩しく思え
"服は自己表現"なんて、インタビューで答えている記事もよく目にしました。
そんな頃
古着屋さんに行くたびに
よく目に留まったツイードのジャケット。

伝統的なツイードジャケット。
そっと触れるだけでも重厚感が伝わる。
中を見なくても仕立てがいいのが伝わってくる。
どれだけの時の流れを吸い込み
ほころび
時代の変化を受け入れてきたのだろう。

それはまるでお父さんのジャケットを
こっそり着たみたい。
ざっくりと、重い。
そっとハンガーに戻し
『素敵な人に巡り会えますように...』
今まで見た映画の中やファッション誌
リアルに着こなすおしゃれさんスナップで
ツイードジャケットスタイルの
憧れのイメージはすっかりインプットできているものの
体現まで至らず、何度も断念。

見た目の重厚感や
他のジャケットと明らかに差別化されるような
独特な雰囲気を持っているツイードジャケットは
そんなお買い物経験もあり
なかなか自分に似合うものは見つからないって思っていました。
でも不思議。
「オールディーズバッドグッディーズジャケット」は
違っていました。
着ると
今ここに、今の空気と混ざり合って
それは曇りのない
未来を想像することができたんです。

襟を寄せてみた
あ、あの感覚...
手から伝わる上質なざくっと感
着心地はどうだろう...
肉厚な生地で、
守られているように安心できるホールド感が心地いい

過去にタイムスリップしたようで過去ではない
古いようで古めかしくもなく
"今" を受け入れるように
お気に入りの洋服やバッグとも馴染んでくれる。

ちょっぴりノスタルジーな雰囲気のあるお洋服は
着ると、時代が遡っちゃった...!
ってなってしまうこともなきにしもあらず、、、
若い頃は、それがファッションにもなったのだけど
"いい年齢" と自覚するくらいのお年頃になると
着た時に
『昔の服を引っ張り出してきたみたい』とか
『なんか、古臭い』とか
そういう印象になるのは避けたいところ。
クラシックな雰囲気を楽しみたいけど
難しい...
そんなお悩みも
「オールディーズバットグッディーズジャケット」なら
頭をよぎることもなく、
逆に新鮮な気分を運んでくれました。
それには、トラッドな要素が基本にありつつも、
今の空気をとらえたこだわりのパターン作りが、
理由の一つでもありました。

"なで肩見え" する「オールディーズバットグッディーズジャケット」。
袖を通すと、試着しては何度も断念したあの体験とは全く違っていました。
きちんとはしてるけど、どこか柔らかさがありとても着やすいんです。
それは、肩から首にかけてできるだけ高い”登り(傾斜)”をつけ、沿ように襟を美しく立ち上がらせたパターンのおかげ。
襟にあたる生地を職人がスチームアイロンで丹念に伸ばしながら曲げていき、肩に沿った立体的な形状にします。
そうすると、円すい形の山の裾野のような美しいラインが現れます。
なんとなく肩が水平でがちっと大きく見え、自分ごとずっと過去に戻ったように感じたあの体験とは全然違っていました。

身頃は立体的で、特に特徴的なのはお袖が「前振り」に付けられていること。
自然にしていると腕はやや前に曲がっているため、そのカーブに合わせて袖のパターン(型紙・設計)が作られています。
そうすると着用時の着やすさはもちろん、シワも寄りづらく美しいシルエットに見えます。
この袖のパターンは紳士物のジャケットに多く、婦人物ではめずらしい作りになります。
なで肩で華奢に見えるような設計に
立体的な作りで女性の身体にも馴染みやすい
今の空気をまとったシルエットにデザインされた
「オールディーズバットグッディーズジャケット」。

『着られちゃってるな』と感じて
そっとハンガーラックに戻した記憶が懐かしい。
「オールディーズバットグッディーズジャケット」は
袖を折り上げ、襟を立て、
とことん自然に無造作に
"自分に寄せるように" 着こなすことができるジャケット。
何度も何度も着ていくうちに
初めは手強いと感じていた
素材や作りのしっかり感も
ご自身の身体に馴染み、
着やすく変化。

今日も手に取り
自分と会話するように
着方を探ってみる。
"好きな着こなし方"や
"アレンジのクセ"なんかもできてくる頃には
すっかり「自分のもの」に。
そんな心にも身体にも
フィットしていく過程の変化も
楽しみの一つかもしれません。

「オールディーズバットグッディーズジャケット」は、益々生産状況が厳しくなる“純国産”アイテムです。
長年の経験による使う人への思いやりの手加減や、一手間が伝わります。
home madeとは、一人の職人またはデザイナーが一人で型紙から縫製まで仕上げる商品になります。



まるでメンズジャケットのように内ポケットが充実した内側の仕様。
裏地はところどころ手縫いで縫い合わせられていたり、汗脇パッド(脇当てパッド、汗脇止め)もつけられていたりと、見えない部分にも一手間が感じられます。
量産では感じられない、手作業の温もりが感じられるふっくらとした仕上がりのジャケットです。



袖口のボタンは本切羽という仕様でボタンホールがあり開閉することが出来ます。それによりボタンを開けて袖口を折り上げたりと、抜け感と洗練された着こなしを楽しむことができます。

「オールディーズバットグッディーズジャケット」の素材は、品質が良く丈夫で発色が美しい生地として世界で知られる、100年以上歴史のある「ハリスツイード」。
着ごたえのあるツイード生地は、着るほどに少しづつ馴染みを覚え、深みと重厚感に自分らしさがプラスされていくような感覚に。
時の経過のその先がどんな表情になっているのか...変化も楽しみなジャケット。
景色が深まる季節に着たいジャケット。

冷たさに
頭の中が新鮮に塗り替わる。
早朝の空気を独り占めした時の
きりりとなる気持ちよさ。
まっさらなジャケットに
袖を通した時に似ている。

ツイードジャケットは元々は英国紳士が乗馬などのスポーツや狩猟の時の機能的な防寒着として愛用していたのが始まりだそうで
クローゼットにくたっと味が出たツイードジャケットがあると、"オフの日が充実している"って証のようだと、どこかで読んだことがあります。

時代を経てタウンでのおしゃれ着としても浸透してきましたが、どこか無造作に着崩すのが魅力的に見えたり、無骨な自然素材(ここでは紅籐や革)とも相性が良かったりするのは、そんな歴史背景があるからなんですね。
上質素材だから経年変化しても風合いとして味になる。
そんなところも長く愛用できる嬉しいポイントかもしれません。
「オールディーズバットグッディーズジャケット」の肉厚なツイード生地は、コットンシャツやカットソーの上に秋から活躍してくれますが、風も通しにくくウールの素材が保温効果もあるのであたたかなニットや大判のストールと合わせたら冬にも活躍してくれます。

秋口や冬の始まりまで
シャツの上に羽織っていた
「オールディーズバットグッディーズジャケット」。

季節は進んで
さぁ冬の第二幕
しっかり肉厚で着ごたえのある
ツイードジャケットは
“着た時の心地”が
少し洋服の”圧”が欲しい
本格的に冷える時期にも着ていただけます。
あたたか小物をおともに迎え
寒さ深まる季節まで。
デニムや細身のパンツには、ベーシックに合わせていただきやすいのはもちろん、ちょっとデザインの入ったワイドシルエットのパンツにもバランスよく合わせていただけます。
少しフェミニンな要素をプラスしたい時にはスカートやワンピースと合わせるのも◎





「オールディーズバットグッディーズジャケット」は生地がなくなり次第販売終了の限定数のお作りになります。
グリーン系(左)のハリスツイードは、実は三代目。
初代(右)・二代目(中)の時には「ジャケット探しに妥協はしたくない」というお客様に見つけていただいたりと、その時々で量産ではないからこその出会いが生まれることもある「オールディーズバットグッディーズジャケット」。
再会のようでもあり、初めましてのようでもある
色の雰囲気で印象もがらりと違う今回の三代目。

「オールディーズバットグッディーズジャケット」は4サイズ展開です。
| サイズ | 着丈 | 肩幅 | 袖丈 | バスト | ウエスト | 袖口 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 36 | 68cm | 39cm | 57cm | 102cm | 96cm | 13.5cm |
| 38 | 69cm | 40cm | 58cm | 105cm | 99cm | 14cm |
| 40 | 70cm | 41cm | 59cm | 108cm | 102cm | 14.5cm |
| 42 | 71cm | 42cm | 60cm | 111cm | 105cm | 15cm |

とびきり
愛想がいい訳でもなく
現実から
遠のくでもない
今日も手に取り
会話するように
袖を通す。
〜繊細なニュアンスを表現する日本製〜
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